活動報告

私たちの活動のご紹介
2025年03月31日
ボランティアサポート基金

ボランティア活動報告「NPO法人 音楽のチカラ」

2025年度児童養護施設ボランティアサポート基金「活動報告」

① ボランティア団体の紹介

私たちは「NPO法人 音楽のチカラ」です。
「奏でる人にも、聴く人にもチカラを!すべての人に音楽を」というコンセプトのもと、年齢や障がいの有無、家庭環境に関わらず、すべての人が生の音楽にふれられる社会を目指して活動しています。

主な活動は、児童養護施設や障がい者支援施設、病院、高齢者施設などにプロの演奏家を派遣し、コンサートを届けることです。また、音楽を愛する人が活躍できる場所をつくり、地域に音楽の輪を広げていくことも大切にしています。

生の音楽が持つ力で、聴く人の心を動かし、元気や勇気を届けられるよう、私たちは今日もどこかで演奏をしています♪

② ボランティア活動の魅力

音楽は世界語であり翻訳の必要はない。そこにおいては魂が魂に話しかけてくる。」
——ヨハン・セバスティアン・バッハ

この言葉を、私たちは日々の活動の中で実感しています。

これまで私たちは、発達支援センターや障がいのある子どもたちが通う施設、高齢者施設などで生演奏を届けてきました。音楽が流れ始めると、言葉を交わさずとも空気が変わり、聴く人の表情がふっとやわらかくなる瞬間があります。
声をあげて喜ぶ子、静かに涙を流す方、音に合わせて身体を動かす子どもたち。
音楽は、その人の内側にそっと語りかけ、心の奥をやさしく揺らす力を持っています。

そしてこれから、私たちは山形県内の児童養護施設にも訪問演奏にうかがう予定です。
どんな出会いがあり、どんな音楽が生まれるのか。私たち自身も楽しみにしています。

すべての子どもたちに、生の音楽とふれあう機会を——
それが、私たち「音楽のチカラ」の願いです。

③ 具体的なボランティア活動のエピソード

ある発達支援センターでの演奏会でのことです。

その日参加していた子どもたちの中に、人前に出るのが苦手で、先生のそばから離れられないお子さんがいました。最初は、私たちの演奏にも反応を示すことなく、静かに先生の背中に隠れていました。

けれど、演奏が進むにつれて、その子の表情が少しずつやわらぎ、やがて先生と一緒に立ち上がり、音楽に合わせて笑顔で体を動かしながらはしゃぎはじめたのです。

その姿を見た先生が、思わず涙を流していました。
「こんなに自然に楽しんでいる姿を見るのは、本当に久しぶりです」と、涙ながらに語ってくださった言葉が、今も忘れられません。

言葉を交わさずとも、心は通じ合える。
音楽は、まさに「魂が魂に語りかける」ものなのだと、改めて実感した出来事でした。

④ ボランティア活動を通して学んだことや、成長できたこと、得られたスキルについて

私自身、車椅子で生活をしていることもあり、ボランティア活動を通じて「見える景色」や「感じること」が、周囲の方々とは少し違っていたかもしれません。

たとえば、演奏会に来てくれた子どもたちの中に、人前に出るのが苦手で、先生の後ろにずっと隠れていたお子さんがいました。言葉を交わすことも難しい中、こちらの演奏が始まると、その子が少しずつ体を動かし、最後には一緒にはしゃいでくれたんです。その姿に、先生も保護者の方も涙を流されていました。

私自身の経験からも、障がいがある方やそのご家族・支援者が、一緒に安心して音楽を楽しむことの難しさを実感しています。段差やトイレ、案内の不足といった物理的なバリアに加え、周囲の視線や無言の圧力といった心のバリアもあります。

だからこそ、ボランティア活動では「誰一人取り残さない空間」をつくりたいと強く思うようになりました。障がいのある自分だからこそ気づけること、それを活かせる場があるというのは、私にとって大きな誇りです。

この活動を通して、「共感する力」「相手の小さな変化に気づく力」、そして「心を通わせる喜び」を学ぶことができたと感じています。

⑤ これから新しくどんなことに取り組んでいきたいか

これからは、「音楽を通じて安心してつながれる場」を、もっと広げていきたいと考えています。

現在は仙台や山形を中心に、障がいのあるお子さんや高齢の方など、音楽に触れる機会が限られている方々のもとへ演奏を届ける活動を行っていますが、今後はこの取り組みを東北全体へと広げていきたいと考えています。

また、子どもたちが演奏を「聴くだけ」ではなく、「一緒に楽しむ」「音を出す」といった体験を通して、自分の気持ちを表現したり、人とつながったりできるような場も作っていきたいと思っています。

私自身、車椅子で生活していることもあり、身の回りの環境が“当たり前”ではないことに気づかされることが多くあります。だからこそ、誰にとっても安心して過ごせる環境づくりや、目に見えないバリアにも気づけるような視点を、今後の活動に活かしていきたいと考えています。

音楽には、言葉を超えて心をつなぐ力があります。一人ひとりの背景や状況にかかわらず、音楽が「安心できる居場所」になるような場を、これからも広げていきたいです。

⑥ 児童養護施設で暮らす子どもたちの魅力について

私が以前、児童養護施設を訪れた際、印象的だったのは、子どもたちのまっすぐな眼差しと、その場のあたたかな雰囲気でした。

自分より小さな子を気にかけていたり、お友だちを思って行動していたりする姿には、日々の生活の中で育まれてきたやさしさと強さが感じられました。

また、困難な状況の中でも、自分なりに前を向こうとする姿や、ひとつひとつの出来事にまっすぐ向き合う姿勢には、大人の私たちが学ばされることが多くあります。

そんな子どもたちと、いつか音楽を通して心を通わせることができたらと願っています。その時間が、少しでも安心できるひとときになれば嬉しいです。

⑦ これからボランティアを始めようと思っている人にメッセージ

ボランティアって、最初は不安もあるかもしれません。
「自分にできることなんてあるのかな」って、私自身も思っていました。

でも、一歩踏み出して誰かのそばに立つことで、自分の中に芽生える“チカラ”があると感じるようになりました。
それは、誰かを想う気持ち、寄り添う姿勢、そして目の前の小さな笑顔に気づける力です。

そうして得られた経験やつながりは、自分自身の一生の財産になります。
それは、誰にも奪われることのない、自分だけの誇りであり、心の中でずっと輝き続けるものです。

迷っている方がいたら、ぜひその一歩を。
あなたのその行動が、誰かのチカラになり、きっとあなた自身の未来にもあたたかく残っていくと思います。

 





<わたしたち現場職員からのお願い>

オレンジの羽根募金では、児童養護施設の子どもたちへ向けた支援活動を行っております
子どもたちを支えるためには皆様からの支援が必要です。
ぜひご協力をお願いいたします。

個人の方からのご寄付はこちらの画像をクリックしてください

 

企業スポンサーとしてのご寄付はこちらの画像をクリックしてください




オレンジの羽根募金

児童養護施設の子どもが安心できる社会づくり
「オレンジの羽根運動」は、児童養護施設の現場職員が発足した社会活動です。
入所中の子どもたち、卒園する子どもたちにとってより良い社会で生活するために児童養護施設を正しく知っていただき、
共に支える大人の輪をつくることが目的です。
そんな想いで、私たちはこの活動を行なっています。
多くのみなさまへ活動を周知されるご協力をよろしくおねがいします。
▶︎WEBページはこちら

【FM世田谷/放送中】はなわと岩崎ひろみの ON AIR もっち〜ラジオ


お笑いタレント“はなわ”と女優の“岩崎ひろみ” がお届けする『ON AIR もっち~ラジオ』♪” 子どもたちの“ワクワク♪”を、もっと大きく膨らまそう ”をテーマに、“はなわ”“岩崎ひろみ”が、子育て経験も交えて面白おかしく元気にお届けします!

〈放送日時)毎週日曜日/11:00~11:15
〈パーソナリティ〉はなわ 岩崎ひろみ
▶︎WEBページはこちら


<過去の放送を聴いてみる>

【公開中】Youtubeチャンネル


日本児童養護施設財団のYoutubeチャンネルにて、『もっち〜とあっき〜が行く施設長インタビュー』『応援メッセージ』『ON AIR もっち〜ラジオのアーカイブ』『寄付サイト』のPVが公開中です。チャンネル登録して頂けますと幸いです。
▶︎チャンネルはこちら

【無料掲載】卒園生対象 企業求人サイト

もっち〜ナビは就職を希望する子どもたちの選択肢が広がるように願いを込めて運営している児童養護施設専門の求人サイトです。施設で暮らす若さ溢れる子どもたちを積極的に採用したい企業のみが求人掲載をしているので、これから施設を退所する高校生や一度施設を退所した卒園児が再就職を目指す場合に活用してください。求人情報にある企業の窓口にご連絡をしていただけますと、求人担当から案内を受けることができます。この事業は営利活動ではないため、掲載課金、採用課金、応募課金、オプション課金は一切しておりません。掲載したい企業も随時募集しております。
▶︎WEBページはこちら

【開館中】日本子ども未来展 オンライン美術館

日本子ども未来展は、児童養護施設の子どもたちの豊かな成長を願うと共に、子どもたちが描く絵画を通して日々の生活だけでなく、子どもたちがそれぞれ持つ「夢」や「希望」を自由に表現する事で自分たちの将来について考える「きっかけ」を持ってもらうことを目的に実施しております。是非ご入館してみてください。子どもたちの素敵な感性や表現力の高さを垣間見れるので手を差し伸べたくなると思います。
▶︎WEBページはこちら

【寄付】あしながサンタ

2019年8月に全国の児童養護施設(607施設)へ、クリスマスに関してのアンケート調査を実施しました。アンケート調査により、1施設あたりの子ども1人に対してのクリスマスプレゼント代の平均予算(約3000円)がわかりました。そこで分かったのが、どの施設も子どもたちが施設生活を送る上で、不自由がない生活を送らせるために、クリスマスの予算を、習い事、衣服費、小遣い、ユニット旅費などに、適切に振り分けられていることがわかりました。ここに私たちがサポートできることがあると考えました。
▶︎WEBページはこちら

2025年度企業サポーター
株式会社リプロネクスト auフィナンシャルサービス株式会社 (株)豊田自動織機 日本女子プロ野球リーグ 株式会社Intermezzo 株式会社 関東共同土建 Japan | UL 株式会社アクセスライン 株式会社クラフティ 株式会社パートナーエージェント
XM KIWAMI極口座 海外FXの匠 海外FXオススメ – 海外FXカメレオン 株式会社ロクス グローバルドリームジャパン株式会社 株式会社ピコラボ
つなぐ支援の輪
あなたが今できること
オレンジの羽根の
ミッション
公益財団法人 日本児童養護施設財団
本部:〒107-0062
東京都港区南青山3-4-6 2F
TEL.0120-922-028
「オレンジの羽根」は公益財団法人 日本児童養護施設財団の登録商標です。
Copyright©2022–2025オレンジの羽根募金 All rights reserved.